20代の銀行員が転職を成功するために、必要な考え方5つを解説します。

銀行員から転職
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悩んでいる人
悩んでいる人

銀行に入ってまだキャリアは浅いけど、銀行で長く勤務することが想像できなくなってしまった。

先輩たちは、ボーナスは昔の半額になったと話しているし、昔の支店長のような威厳もなくなり、コンビニの店長のように支店のみんなに気を配りながら、多くのノルマの管理をしている。

僕のようなキャリアの浅い銀行員が出来るのかな・・・

転職を成功させるために必要な考え方があれば知りたいな・・・

今回はこんなお悩みにお答えします。

この記事の信頼性/筆者紹介

匿名係長
匿名係長

この記事を書いている私は、某大手企業の人事管理職をしている匿名係長です。

新卒で銀行に入社し、5年8カ月勤務して20代で転職を成功させました。

今では某大手企業の人事管理職として、採用責任者をしています。

今回は、20代の銀行員が転職を成功するために必要な考え方を5つ紹介していきたいと思います。

それでは行きましょう!

【前提】20代の銀行員は余裕で転職できる

20代の銀行員は余裕で転職に成功できます。

理由は、下記の2つ。

  1. 銀行員は高学歴
  2. 高学歴は成功体験がある
  3. 銀行員はコミュニケーション力が高い

一つずつ説明していきます。

銀行員は高学歴

銀行員はみんな高学歴です。

ごく稀に、取引先企業の社長の息子やご令嬢が紛れておりますがそれは例外

基本的にメガバンクや第一地銀の銀行員は、地方国公立以上or有名私立大学(関関同立・MARCH等)以上の学歴でないと、足切りされます。

そもそも土台に乗りません。

つまり、銀行に入行出来ている人は、高学歴です。

高学歴は成功体験がある

高学歴は、一般入試では競争に勝ち抜いていますし、推薦でもコツコツと勉強してきた人です。

競争に勝ち抜いた経験は、社会に出てから身につくものではなく、マインドセットとして負けたくないという、負けず嫌いにつながっています。

そのため、成功して良い大学に入れた人が多いのです。

要するに、「成果を出す成功体験をすでに持ち合わせていて」、成果を出しやすくなる「コツ」を、掴むのが上手な人が多いです。

この能力は、どの会社でも必要な能力です。

銀行員はコミュニケーション能力が高い

学歴は高いだけでは、銀行員にはなれません。

銀行は「サービス業」です。

少なくとも、「コミュニケーション能力」が必要。

単純に話せるだけが、コミュニケーション能力ではありません。

コミュニケーションは、「外的コミュニケーション能力」と「内的コミュニケーション能力」に分かれます。

外的コミュニケーション

外的コミュニケーション能力とは、一般的には下記の3つです。

  1. 礼儀、挨拶、マナー
  2. 対人折衝力
  3. 他者理解力

要するに、相手を理解する「非言語コミュニケーション能力」が必要。

この能力は、後天的に改善するのは非常に苦労する能力です。

元々それが備わっている、人材が銀行には集まっています。

あなたの周りにも、比較的多くありませんか?

内的コミュニケーション能力

内的コミュニケーション能力とは、一般的に以下の3つです。

  1. 自己理解力
  2. 自己啓発力
  3. 自己実現力

自分自身を客観的に見て、どんなことが出来るのか、不足していることはどんなものか。

どうすればモチベーションが高まるのか。

つまり、「自分自身との対話する力」のことを指します。

この能力も、非常に銀行員は高いです。

2~3年も経つと、自分はここは得意だけど、ここは苦手という意思表示が、同期の懇親会でも頻繁に飛び交います。

こういう話がアウトプットできる時点で、「自己理解力」があります。

また、自分がなりたい姿を見出していて、なりたい像になるためには、この「自己啓発」をしなくてはならない。

など、「自己実現」に向けて努力をしています。

よって、「自己啓発力」、「自己実現力」も非常に高い行員が多いです。

銀行員が転職を成功するための必要な考え方5つ

銀行員が転職を成功するための必要な考え方5つは下記の通り。

  1. プライドを捨てる
  2. 今までの経験はすべて生かせないと考える
  3. 転職する理由が明確にする
  4. 年収にこだわりすぎない
  5. 成長産業に就職する

プライドを捨てる

一つ目は、プライドを捨てることです。

私自身、転職をした会社で周りを見渡した時に感じたことは「自分のほうが優れている、自分のほうがレベルが高い」と感じていました。

その結果、周囲を見下してしまい驕っていました。

その、驕りが周囲にも伝わってしまったため、孤立してしまった時期があります。

とある部下から、「ここは銀行ではないし、銀行に未練が見えてダサいですよ」と言われたこともあります。

匿名係長
匿名係長

その一言で目が覚めました。

他人からはそう見えているのかと。

本音は銀行員は周囲と比べると、能力は高いのは間違いありません。

しかし、絶対に偉そうに驕ってはいけません。

プライドは捨てましょう。

「大智は愚の如し」、本当に賢い人は、知識や能力をひけらしたりしません。

今までの経験はすべて生かせないと考える

2つ目は、今までの経験がすべて生かせないと考えることです。

銀行でやってきたことは、レベルの高いことばかりだったと思います。

レベルが高いが故に、自分はレベルが高いと勘違いしていませんか?

転職をすると、銀行の素晴らしい「手順書(マニュアル)」や「看板」(ネームバリュー)があってこそ、自分のパフォーマンスが出来ていたんだ、ということに気づかされます。

多少は銀行業務で培った経験を生かせることはあるかもしれません。

しかし、今までの経験はすべて生かせないと考えた方が良いです。

そう考える方が次の転職先で圧倒的に成長することができます。

転職する理由が明確にする

3つ目は、転職理由を明確にすることです。

転職理由を明確にするということは、「転職の軸」が転職先にあっているかどうかということです。

転職の軸は下記の3つのステップで考えてみましょう。

  1. 自分の理想を将来を考える
  2. 理想の現実のギャップを考える
  3. ギャップを埋めるための最優先事項を考える

自分の理想的な働き方

私の理想的な働き方は下記の通りでした。

  • 地元で働きたい
  • どこでも通用するスキルを身に着けたい
  • 必要のない物を顧客に売るような営業はしたくない

理想の現実のギャップを考える

  • 全国転勤があるため、地元に居れない
  • 営業という特性上、汎用性のあるスキルではない
  • お客様へ必要ないものを販売しないと出世できない

ギャップを埋めるための最優先事項を考える

  • 地元にずっと居れる企業に転職したい
  • 汎用性のあるスキルが身につく仕事に就きたい
  • 数字にとらわれない、バックオフィス部門の仕事をしたい
匿名係長
匿名係長

「ギャップを埋めるための最優先事項を考える」ことが、「転職の軸」になります。

面接官に「転職の軸」を明確に伝えることで、説得力のある転職理由になります。

私はこの3つの条件を理由に、地元で勤務できる「人事専門職」に転職しました。

年収にこだわりすぎない

4つ目は、年収にこだわり過ぎないことです。

同じような年収の企業を探していると、深みにはまります。

銀行員は30代半ばで1,000万プレイヤーですが、今後はどんどん年収が下がっていくでしょう。

以前のように、高年収は見込めません。

詳しくは、銀行員の年収は今後どうなる?の記事をご覧ください。

それであれば、年収にこだわらず、自分がやりたいことや、スキルが身につく業界を探しましょう。

年収にこだわりすぎては、よい転職は出来ません。

成長産業に就職する

5つ目は、成長産業に就職をすることです。

成長産業に就職すると、自分自身にスキルが身に付きます。

また成長産業に就職すると、他社よりも高年収になる可能性があります。

成長産業という点では、DX(デジタルトランスフォーメーション)やリモートワークなども積極的に推進されていくため、やはり「IT関連の仕事」が今後も堅い選択です。

私も、いま銀行を辞めるのであれば、WEBマーケティング関連のIT企業に就職します。

とはいえ、まずは銀行で3年頑張ってみる

銀行を辞めた私からアドバイス。

銀行でまずは3年頑張ってみませんか?

なぜ3年かと言うと「ある程度、銀行員として結果が出てくるから」です。

結果が残せていない行員は転職市場で魅力がない

私の会社でも多くの銀行員が中途採用の面接にきます。

しかし、仕事を最後までやり遂げた!という方が非常に少ないです。

  • 「銀行は衰退産業で、将来が見えない」
  • 「銀行の仕事ではなく、保険や証券マンと同じ仕事で面白くない」

など、ネガティブな声ばかりです。

転職では、市場環境ではなく、あなた自身の仕事の成果や取り組み姿勢を見ています。

小さなことでもいいので、何かをやり遂げた経験や苦労した経験があれば、第二新卒でも魅力を感じます。

転職市場で評価される人の特徴

3年もあれば、一端に営業ノルマを任されます。

メガバンクの行員は学生のころから常に上位層にいたことでしょう。

第一地銀の行員も、学生のころから優秀で、地元では確実に優秀な人材です。

過去の経験から、結果を残そうと努力することは出来るはずです。

現状で何か先輩よりも結果を残すことは出来ませんか?

同期よりも何か目立った数字を上げることは出来ませんか?

匿名係長
匿名係長

私は、クレジットカードや保険、証券口座のノルマなど自分なりにできることは必死に頑張ってきました。

コツコツ頑張ってきた甲斐もあり、3年目に預かり資産で表彰をされたことがあります。

そのような実績があると、転職市場では魅力を感じます。

何より、その結果が自信につながります。

採用担当者としても、まず、会ってみようと思えます。

実績があれば、書類審査で落とされることはないでしょう。

自分の仕事への適性が分かってくる

3年銀行に勤めていれば、ある程度自分の適性が分かってきます。

営業向きなのか、そうではないのか。

私の場合は、誰とでも話すことができるので、営業に向いていると学生のころは考えていました。

その考えは大きく間違っていることに気が付きました。

人と会話することには抵抗はないのですが、会話の中身がないことに気が付いたんです。

成績を伸ばしている先輩は社交的ではない人も多くいましたが、言葉が少なくとも、本質をとらえた発言をする人が多かったです。

「社交的=営業向き」必ずしもそうではない、ということが初めて分かった瞬間でした。

例えば、私の適性(強み)

私は5年8カ月、銀行員として仕事をしてきて、人を観察することが好き、人の良いところを見ることが好きだと思うようになりました。

私には、下記のような適性があると分かりました。

  • 分析思考
  • 個別化
  • 調和性

分析思考

私は人の顔と名前をすぐに覚えられました。

また、この人はこういう人なのかな?

こういうところが人としてすごいな…

よく”人”を分析していました。

基本的に平凡な私は褒められることはほとんどありませんでした。

しかし、そんな私でも唯一褒められていた点は、企業格付けの「定性評価」の欄に記入している内容でした。

社長の特徴を良くとらえていて、よく言語化出来ていると支店長から褒められました。

そういった点から、「分析思考があると気付くことができました。

個別化

私は、よく人を4つの大枠にあてはめ、分析していました。

有名なソーシャルスタイルと言われる理論です。

ソーシャルスタイル理論とは、効果的なコミュニケーションを行うための手法として、多くの企業で取り入れられているコミュニケーションの理論です。

米国の産業心理学者であるデイビット・メリル氏とロジャー・レイド氏によって1960年代に提唱されました。

株式会社 らしさラボ 様 ホームページより抜粋

このソーシャルスタイルにあてはめ、あの人は「ドライバータイプ」で、こういう良いところがあるといつも考えていました。

調和性

私は対立を嫌います。

私は人を蹴落としてまで上に行きたい、人を騙してまで結果を残したいとは思えない性格と分かりました。

どうしても、投資信託や保険をゴリ押ししてまでノルマを達成することが出来ない。

融資も何とかして稟議を通したい。

気になる案件の稟議のは承認が下りるまでは、眠れない日々を過ごしました。

私が持っている知識や経験でみんながまとまり、良い結果が残せるような仕事が向いているかも…

「調和性」が私にはある。

少しずつ自分の適性が分かってきた気がします。

銀行員が転職して発揮できる強み10選

銀行員が転職して発揮できる強みは下記の10個です。

  1. 規律性が高い
  2. 計画力がある
  3. 競争性がある
  4. 原点志向がある
  5. 公平性がある
  6. 個別化をすることが出来る
  7. 慎重さがある
  8. 責任感がある
  9. 調和性がある
  10. 適応性がある

規律性が高い

銀行員に限らず、社会人だったら当然にある能力と思いますよね?

しかし、規律性は意外とない社会人が多いです。

ここでは、規律性を「社内のルールや人との約束を守る力」と定義しましょう。

銀行では、マニュアルなどがしっかりと整備されていて、ルール通りに手続きをしなければなりません。

他の会社では多少アレンジして良いこともありますが、銀行はルール通りにしないと懲戒となります。

ルールにはかなり厳しい世界です。

私も銀行から外に出てみると、いい加減な社会人が多いことに驚きました。

この「規律性」という能力は、どの会社に行っても役立たせることが出来るでしょう。

計画力がある

銀行員は、締め切りやここまでに終わらせるというタスク処理能力が高いです。

なぜかと言うと、ここまでに資料を仕上げて、ここまでに稟議書を通して、この日に融資を実行するという業務イメージを持っていないと、お客様に迷惑がかかるからです。

また、手続きをする内部にも気を配ります。

ルールに通りであれば、この日までに書類を渡しておかなければならない等、事前に業務イメージを考えるからです。

この力は、意外と業界によってはいい加減な人も多く、他の会社でも活かすことが出来る能力です。

競争性がある

銀行員は「数字」にこだわり、以上に他人の業績に敏感です。

常に出世争いのレースに参加しているからです。

行なった行動がどれだけ価値があるものでも、たとえ自分の目標が達成できたとしても、競争相手を超えていなければ、その成果が無意味に感じてしまう競争性を持っています。

簡単にいうと、負けず嫌いなんですよね(笑)

この能力は、転職しても絶対に活きる能力です。

競争性こそが、人間の成長する源泉になることは間違いありませんからね。

原点志向がある

銀行員は、融資の申し込み等の交渉の際には、必ずバックボーンをイメージします。

なぜ、営業キャッシュフローがプラスなのに、融資が必要なんだろう。

なぜこの業種でキャッシュが必要になってくるのだろう。

その際には、必ずその会社の過去を振り返ります。

今までの資金の流れ、決算書の読み込みなど。

どれだけ仕事が忙しい時でも、原点を振り返る思考の癖があり、点と点が線になる。

そのような能力はとても希少な能力です。

公平性がある

銀行員はバランスを大切にします。

銀行には「公共性」が求められるからです。

銀行法第1条にはこんな記載があります。

銀行業務の公共性にかんがみ、信用を維持し預金者の保護を確保するとともに金融の円滑を測るため、銀行の業務の健全かつ適正な運営を期し、もって国民の健全な発展に資することを目的とする。

銀行法 第一条

銀行員は地位とは関係なく人々を平等に扱う必要性を強く信じている人が多いはずです。

融資によって、企業を応援したい、経済の血液と呼ばれるお金で、あらゆる人々を幸せにしたい。

綺麗ごとかもしれませんが、銀行を志した人、業務をやっているうちに銀行業務の価値創造業務に魅力を感じた人は多いはずです。

一方、ビジネスとしてお金を貸す、貸さない、そういった判断をしっかりやっていく。

銀行員は公平性というバランス感覚を持っている方が多いです。

個別化をすることが出来る

銀行員は経営者の方々と話します。

その際、経営者の一人一人が持つユニークな個性に興味を持ち、個人個人の違いに注目します。

それぞれの人の性格や動機、考え方、関係の築き方を観察しています。

そのため、その人にしかない「物語」を理解することが可能です。

新規事業を起こそうと考えているの熱い経営者の方の個性を掴み、新規融資につなげることが出来ます。

つまり、一人一人の良いところを引き出すことが出来ます。

この能力は、生産性の高いチームを作るときにも役立ちます。

慎重さがある

銀行員は用心深く、油断はしません。

何かうまくいかない場合に備えて、あらかじめ計画を立てることが好きです。

また、新規の飛び込み営業も、しっかりと事前に調査してから営業に行ったりなど、事前調査は怠りません。

そのような慎重さは、どの会社に行っても生かせる能力です。

責任感がある

銀行員は、自分がやるといったことに対してはなんでもやり遂げようという強い気持ちを持っています。

大きな事であろうが、小さな事であろうが、完了するまでやり遂げることに心理的に拘束されます。

このような良心、物事を正しく行うことに対する脅迫観念、倫理観があいまって、「信頼できる人物」と判断されることが多いと思います。

責任感は、どの会社に行っても役立つ能力です。

調和性がある

他人との衝突や摩擦から得られるものはないという考えを持っているため、争いを最小限にしようとします。

周囲の人々が異なる意見を持っていることが分かると、その中から共通する部分を見出そうとします。

意見を述べることを控えめにし、同意や意見を求めるようにすればみんながもっと生産的になれるということを無意識的に考えて調和を取っているはずです。

調和性という能力は銀行員という組織で培われたものがあるはずです。

適応性がある

銀行員として勤務すれば、様々なトラブルが起こります。

取引先が倒産した、夜逃げした、資金ショートして泣きついてきた、他行に融資を乗り換えたなど。

衝撃的な事に慣れているのです。

そのため、突然の要請や予期せぬ出来事に憤慨しません。

それらは必然のことであり、むしろある程度望んでいるのかもしれません(笑)

企業側は銀行員に良いイメージを持っている

企業側は銀行員に良いイメージを持っています。

  • 真面目
  • 地頭が良い
  • 目標達成意欲が強い
  • 協調性がある
  • 貢献意欲が強い

以上のようなイメージを持っているので、転職は比較的優位に進めることが出来ますよ。

さいごに

未経験職種でも転職は出来るのかな?

そんな不安を持っている銀行員は、「銀行員が未経験職種に転職することは可能?」の記事をご覧ください。

すでに、転職を考えている銀行員は、「転職エージェント」は必ず登録しましょう。

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