
キャリアコンサルタントを受験することは決めたんだけど、2つの団体があって良く分からないな……
どっちがいいんだろう?何か違いがあるのかな?
受験するとしたら、自分はどっちがいいんだろう?
今回はそんなお悩みにお答えします。
【この記事の信頼性/筆者紹介】


ちなみに私は第13回を受験し、団体は「キャリアコンサルティング協議会」を受験しました。
理由は、養成講座が「キャリ協向け」だったからです。
受験前には、両団体のことについて詳しく調べました。
そこで、今回は「キャリアコンサルティング協議会とJCDAの違い」について記事を書いて行きます。
それでは行きましょう。
この記事を読むメリット
・受験団体が2団体ある理由が分かります
・キャリ協とJCDAの違いがわかります
・自分はどっちの受験団体にあっているのかが分かります
キャリアコンサルタントは2つの受験団体がある

キャリアコンサルタントの受験団体は2つあります。
- キャリアコンサルティング協議会(通称:キャリ協、協議会)
- 日本キャリア開発協会(通称:JCDA)
キャリアコンサルティング協議会 (キャリ協)

特定非営利活動法人キャリアコンサルティング協議会はキャリアコンサルタントを養成する団体、能力評価試験を行う団体及びキャリアコンサルティングの実践・研究等に関わる団体が相互に協力して、キャリアコンサルタントの資質確保活動とキャリアコンサルティングの普及啓発活動を行うことを目的として設立した団体です。
キャリアコンサルティング協議会ホームページより
こうした活動を通じて、キャリアコンサルタントが確立された専門家として成長し、個人の主体的なキャリア形成の促進及び職業生活の充実並びに組織(企業、団体等)の運営に貢献することにより、キャリアコンサルティングが社会インフラとなることを目指すものです。
日本キャリア開発協会(JCDA)

キャリアとは、仕事のことだけを指すのではなく、人生そのものを指す言葉です。キャリアカウンセラーとの対話を通して、人生をよりよく、豊かにしていただきたい。そういう思いのもと、私たちJCDA(日本キャリア開発協会)はキャリアカウンセリングの普及に努めています。
JCDAホームページより
キャリアコンサルタントの受験団体の違い

キャリアコンサルタントの受験団体の違いは大きく分けて下記の2つです。
- 目指す方向性が違う
- 試験内容が違う
1つずつ説明していきます。
目指す方向性が違う
両団体は、目指す方向性が違います。

えっ?目指す方向性が違うのはマズイのでは・・・?
そう思った方もいるはず。
当然、「キャリア支援」という目的は両団体とも同じです。
では、両団体が目指す方向性の違いとは何でしょうか?
キャリアコンサルティング協議会(キャリ協)
キャリ協のホームページのキャリア・コンサルタント行動憲章に以下の内容があります。
キャリア・コンサルティングの目的は、「相談者が自分で自分の問題を解決することであり、相談者自らが本来持っている自分らしさに気づき、自分らしさを発揮して生き生きと活動すること、すなわち、相談者が自分自身の存在価値を追求することができるよう支援すること」である。キャリア・コンサルタントは、このキャリア・コンサルティングの目的を明確にしたうえで、支援活動を行う。
キャリアコンサルティング協議会 ホームページより抜粋

つまり、相談者の「自分らしさ」の追求と、問題解決の支援を行うことを目指しています。
日本キャリア開発(JCDA)
JCDAのホームページ上の「協会からのご挨拶」に以下の内容があります。
本協会はキャリアカウンセリングを推進、展開する上で、「人の内的成長」を支援する「カウンセリング」の基本的考え方をもとに、さまざまな活動、能力開発支援を行っていることです。こうした考え方は、キャリアカウンセリングの旧来の考え方に大きな変化を及ぼすと考えています。すなわち「問題解決志向」モデルから「成長開発志向」モデルへの転換です。つまり、すべての人間が成長しようとするなら、キャリアカウンセリングの対象者は「問題を抱えた人」だけでなく、すべての国民がキャリアカウンセリングを受ける権利があるということです。
日本キャリア開発 ホームページより抜粋

つまり、JCDAは「人の内的成長」、「成長開発」を支援することを目指しています。
(まとめ)2団体の目指す方向性
・キャリ協・・・相談者の「自分らしさ」の追求と、「問題解決」の支援
・JCDA・・・「人の内的成長」、「成長開発」を支援
試験内容が異なる
試験内容は両団体で異なります。
キャリアコンサルタントの資格試験は大きく2つに分かれます。
- 学科試験
- 実技試験(論述+面接)
学科試験は同一の試験
「学科試験」は両団体同じです。
学科試験については、下記の記事をご参考ください。
・キャリアコンサルタント学科試験対策
実技試験が両団体で違う
「実技試験」が両団体、異なります。

既報の通り、実技試験は「論述試験」と「面接試験」に分かれますので、違いを解説します。
論述試験
キャリアコンサルティング協議会
クライエントとキャリアコンサルタントの逐語が1パターンあります。
その逐語を読んで4つの問題に対し、記述します。

特徴は、逐語のキャリアコンサルタントの欄が空白になっており、その空欄をどのように応答するのかを記述します。
論述試験については、下記の記事を参考にしてください
・キャリアコンサルタント論述試験対策
日本キャリア開発協会
クライエントとキャリアコンサルタントの逐語があり、その後の対応が2パターンに分かれています。
2パターンのうち、1パターンはキャリアコンサルタントの発言が不適切なものになっています。

問題は4問あり、5つの指定語句を使用して解答文を作成します。
実技面接試験
面接試験は、15分間のロールプレイを行い、その後5分間の口頭試問があります。
キャリアコンサルティング協議会
キャリ協については、大きく3つの評価点があります。
- 態度
- 展開
- 自己評価

日本キャリア開発協会
JCDAの評価項目は、下記の3つです。
- 主訴・問題把握
- 具体的展開
- 傾聴
口頭試問
実技面接試験が終わると、口頭試問に移ります。
両団体、口頭試問で聞かれる内容も異なります。
キャリアコンサルティング協議会
キャリ協は原則として、下記の3つを聞かれます。
- 出来たこと・出来なかったこと
- 主訴・見立て
- 今後の展開
日本キャリア開発協会
JCDAは、原則として下記の4つを聞かれます。
- 出来たこと・出来なかったこと
- 主訴・見立て
- 今後の展開
- 将来展望(資格をどのように活かすのか)
両団体の過去問


下記に両団体の過去問題のリンクを添付しています。
気になる方はチェックしてみて下さい。
過去問はこちら(公式サイト)
両団体の合格率や難易度の違いは?

合格率は両団体、ほぼ変わらない水準になってきています。
それでは、2つの団体の合格率を見ていきましょう。
実技・学科同時受験 | 日本キャリア開発協会 (JCDA) | キャリアコンサルティング協議会 (CC協議会) |
第1回 | 37.2% | 59.1% |
第2回 | 50.7% | 67.2% |
第3回 | 48.6% | 50.6% |
第4回 | 17.1% | 24.5% |
第5回 | 43.3% | 42.9% |
第6回 | 50.9% | 56.7% |
第7回 | 52.4% | 49.3% |
第8回 | 53.6% | 54.9% |
第9回 | 34.6% | 26.2% |
第10回 | 53.3% | 55.9% |
第11回 | 58.3% | 56.4% |
第12回 | 60.3% | 56.7% |
第13回 | 58.1% | 50.6% |
第14回 | 55.8% | 54.8% |
第15回 | 57.0% | 53.5% |
第16回 | 52.2% | 48.4% |
第17回 | 46.5% | 40.7% |
第18回 | 54.6% | 64.0% |
第19回 | 52.5% | 46.1% |
第20回 | 60.7% | 51.0% |
第21回 | 52.2% | 43.9% |
第22回 | 59.3% | 59.3% |
第23回(最新) 【2023.8.21発表】 | 59.8% | 61.2% |
キャリ協は平均合格率50.4%
全20回の同時受験の合格率を平均すると、キャリ協は50.4%。
第4回と第9回はとても厳しい試験でしたが、その他は概ね40~60%の間の合格率です。
JCDAの平均合格率49.8%
一方、JCDAの同時受験合格率の平均は49.8%。
JCDAも、第4回と第9回はとても厳しい試験でしたが、その他は概ね40~60%の間の合格率となりました。
両団体の合格率はほとんど変わらない
50%の合格率であれば、そんなに難しくないじゃん・・・
と思った方がいると思います。

が、よく考えてみて下さい。
受験する方の大半は、就労支援の経験者や人の役に立ちたいという志の高い方、元々コミュニケーション能力の高い方が多いのです。
そのような方が多い中での、約50%という合格率は、数字に表れない「難しさ」があります。
今後の難易度については、下記のブログ記事に詳しくまとめています。
気になる方は、「キャリアコンサルタントの難易度は今後上がるのか?」ぜひご覧ください。
結論、どちらの受験団体で受験したら良い?

受験団体の決め方は2つあります。
- 目指す方向性に共感する方で決める
- 通った養成講座が対応している団体で決める
目指す方向性に共感する方で決める
冒頭に書いた、「目指す方向性に共感できる」で受験団体を決めることもありです。
- キャリ協・・・相談者の気持ちや行動の変化につなげて行きたい方
- JCDA・・・相談者の気持ちにじっくりと寄り添いたい方
通った養成講座が対応している団体で決める
私が通った養成講座はキャリアコンサルティング協議会対応でしたので、キャリ協で受験しました。
これは完全に私の独断と偏見ですが、下記のイメージで大きく間違っていないと思います。
- 日本マンパワーは「JCDA」
- それ以外は「キャリ協」
養成講座は「ヒューマンアカデミー」をおすすめします。

理由は、サポート体制の充実、キャリアコンサルタントの上位資格がキャリ協であり、上位資格も狙えるからです。

無料のWEB説明会、資料請求
講座 | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() | ![]() |
おすすめ度 | (5.0 / 5.0) | (4.5 / 5.0) | (4.0 / 5.0) | (3.5 / 5.0) | (3.5 / 5.0) |
受講料 | 297,000円 | 355,300円 | 302,500円 | 396,000円 | 300,000円 |
学習 スタイル | オンライン 特化 | 通学 or オンライン | 通学 or オンライン | 通学 or オンライン | 通学 or オンライン |
合格率 | 82.8% (令和3年度) | 92.5.% (令和3年度) | 79.5% (令和3年度) | 77.2% (令和3年度) | 64.9% (令和3年度) |
講義の特徴 | オンライン特化により、1.5ヶ月の最短最速で受験資格を得ることが可能。 有名著者である柴田郁夫氏からの直接指導を受けることが可能。 入学金やテキスト代込みで費用が最安級。 | お近くの校舎に通う通学スタイルと、リアルタイムで授業を配信するオンラインライブスタイルの2パターンから選択可能。 オリジナルテキスト オリジナルアプリ 映像学習が充実 | お近くの校舎に通う通学スタイルと、リアルタイムで授業を配信するオンラインクラスの2パターンから選択可能。 学科試験対策がより充実 おためしWEB受講制度あり | CDAの資格が取得可能 受講期間は約5カ月 | お近くの校舎に通う通学スタイルと、リアルタイムで授業を配信するオンラインクラスの2パターンから選択可能。 3か月の受講期間 受験団体は選択可能 |
オンライン | あり | あり | あり | あり | あり |
サポート 体制 | 無料の講習振替制度 就職支援や独立支援あり | 転校・休学制度 関連会社との連携 各種セミナー受講制度(NLPなど心理系資格充実) | 振替受講制度 | 振替受講制度 豊富な試験対策 | 試験対策セミナーが無料 |
割引 キャンペーン | 給付金対象外の方は27,000円の割引 ペア割 シニア特典(65歳以上) 書籍購入特典(5,000円割引) ご紹介特典 | ペア割 友達紹介(入学金割引) イキイキママ応援制度 学割 | 説明会受講割引 LEC他資格受講生割引 ハローワーク職員割引 専門職・士業割引 パパ・ママ応援割引 学生学卒未就労者応援割引 退職者・離職者応援割引 フレンド割引 | なし | 大原受講生割引(3%) |
専門実践教育 訓練給付金 | 対象 | 対象 | 対象 | 対象 | 対象 |
おすすめの 受験団体 | 両団体OK | キャリ協 | キャリ協 | JCDA | 両団体OK |
校舎 (都道府県) | オンライン | 18 | 28 | 20以上 | 21 |
公式サイト | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
よくある質問

- Q例えばJCDAに対応している養成講座に通って修了した場合でも、キャリ協を受験することは出来ますか?
- A
受験は可能です。ただし、JCDAに対応している養成講座であればJCDA用の試験対策を実施してくれますので、自身でキャリ協の試験対策をする必要があります。
- QJCDAに向いている人、キャリ協に向いている人などの特徴はありますか?
- A
様々な方に聞きましたが、JCDAはじっくりと傾聴できる人、キャリ協は傾聴+システマチックアプローチという展開力が評価されます。
- Q間違えて、別の団体に申し込みました。キャンセルは出来ますか?
- A
キャンセルは出来ませんが、振替できる可能性があります。私も間違えて申し込みをしましたので、「受験団体を間違えて申し込みをした際の記事」をご参考にされてください。
合格するためのスケジュール

私が実際に受験し、オールA評価で一発合格した際のスケジュールを記載します。
日付 | 実施したこと、考えていたこと |
2018年12月 | 養成講習説明会に参加 |
2019年2月 | キャリアコンサルタント養成講習 申込み |
2019年4月 | キャリアコンサルタント養成講習 開講 |
2019年7月 | キャリアコンサルタント養成講習 閉講 |
2019年8月~9月 | YouTubeなどでロールプレイの勉強、過去問勉強 |
2019年10月 | 学科、論述対策、実技対策を1カ月で詰め込む |
2019年11月3日 | 学科・論述試験 |
2019年11月10日 | 実技面接試験 |
2019年12月13日 | 合格発表(一発合格) |
2019年12月16日 | 試験結果 到着(オールA評価) |
2019年12月19日 | キャリアコンサルタントに登録申請&書類送付 |
2020年1月9日 | メールで登録審査完了の通知&即日、登録手数料支払い |

養成講座を除き、実際に資格取得のために真剣に勉強した期間は2019年8月~10月の3か月間。
下記のブログは、この3か月間に何をやっていたのかを具体的に書いています。
参考になると思いますので、是非ご覧ください。
独学合格は可能?

私の経験上、あるいは多くの方が言われていますが、学科試験対策は独学でも合格できます。
一方、実技面接試験は評価方法にクセがあるため、独学で合格は難しいです。
養成講座に行った方が、合格の近道であることは間違いありません。
キャリアコンサルタントへの近道は養成講座へ通うこと

キャリアコンサルタントへの近道は、養成講座に通うことです。
養成講座に行くと下記のメリットがあります。
- 養成講座に通った方が試験の合格率が高い
- 養成講座でかけがえのない人脈が出来た
- 様々な業界の仲間が出来た
養成講座に通った方が試験の合格率が高い
養成講座に行くと合格率が上がります。
これは合格率から見ても正しいと言えます。
学科は独学でも合格できますが、実技試験は独学では難しいです。
詳しくは、「キャリアコンサルタントは独学合格可能?」の記事をご覧ください。
養成講座でかけがえのない人脈が出来た
養成講座でかけがえのない人脈が出来ました。
今では、養成講座で知り合った4人で、企業にセルフキャリアドックを行ったり、企業にセミナーを行ったりしています。
様々な業界の仲間が出来た
養成講座では様々なバックボーンを持った仲間が出来ました。
- 派遣会社の社長
- 高校の校長先生
- 不動産会社の役員
- ハローワーク職員
- 設備工事会社の専務
- 上場企業の人事管理職
頻繁に会うことはありませんが、弱い紐帯の強み(byマーク・グラノヴェッター)にもあるように、新規性の価値のある高い情報は、家族や親友よりも、少し関りのある方から入ってくるそうです。
人脈は多いに越したことはありません。
需要や将来性はある?

キャリアコンサルタントはこれからの資格であり、残念ながら需要は多くはありません。
しかし、将来性は私はあると考えています。
将来性がある理由を下記のブログにまとめています。
さいごに

いかがでしょうか。
今回は、キャリアコンサルタントの受験団体の違いについてブログを更新しました。
キャリアコンサルタントに興味がある方は、ぜひ下記の記事をご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
コメント