
キャリアコンサルタントを受験することは決めたんだけど、2つの団体があって良く分からないな・・・どっちがいいんだろう?
何か違いがあるのかな?
受験するとしたら、自分はどっちがいいんだろう?
今回はそんなお悩みにお答えします。
【この記事の信頼性/筆者紹介】


この記事を書いている私は、某大手企業の人事管理職として採用責任者をしている匿名係長です。
私は「キャリアコンサルティング協議会」で受験し、判定オールA一発合格をしました。
現在では、国家資格キャリアコンサルタントとして上場企業にセミナーを実施したり、セルフキャリアドックを実施したりしています。
今回は、キャリアコンサルティング協議会とJCDAの違いについて記事を書いて行きます。
それでは行きましょう。
この記事を読むメリット
・受験団体がなぜ2種類あるのがが分かります
・キャリ協とJCDAの違いがわかります
・自分はどっちの受験団体にあっているのかが分かります
キャリアコンサルタントの受験団体の違い

キャリアコンサルタントの受験団体は2つあります。
- キャリ協(キャリアコンサルティング協議会)
- JCDA(日本キャリア開発)
2団体は目指す方向性が違う
「キャリ協」と「JCDA」は、目指す方向性が違います。

えっ、方向性が違うのはまずいのでは・・・?
そう思った方もいるはずです。
当然、「キャリア支援」という目的は両団体とも同じです。
では、両団体が目指す方向性の違いとは何でしょうか?
キャリ協(キャリアコンサルティング協議会)
キャリ協のホームページのキャリア・コンサルタント行動憲章に以下の内容があります。
キャリア・コンサルティングの目的は、「相談者が自分で自分の問題を解決することであり、相談者自らが本来持っている自分らしさに気づき、自分らしさを発揮して生き生きと活動すること、すなわち、相談者が自分自身の存在価値を追求することができるよう支援すること」である。キャリ ア・コンサルタントは、このキャリア・コンサルティングの目的を明確にしたうえで、支援活動を行う。
キャリアコンサルティング協議会 ホームページより抜粋

つまり、相談者の「自分らしさ」の追求と、問題解決の支援を行うことを目指しています。
JCDA(日本キャリア開発)
ホームページ上の「協会からのご挨拶」に以下の内容があります。
本協会はキャリアカウンセリングを推進、展開する上で、「人の内的成長」を支援する「カウンセリング」の基本的考え方をもとに、さまざまな活動、能力開発支援を行っていることです。こうした考え方は、キャリアカウンセリングの旧来の考え方に大きな変化を及ぼすと考えています。すなわち「問題解決志向」モデルから「成長開発志向」モデルへの転換です。つまり、すべての人間が成長しようとするなら、キャリアカウンセリングの対象者は「問題を抱えた人」だけでなく、すべての国民がキャリアカウンセリングを受ける権利があるということです。
日本キャリア開発 ホームページより抜粋

つまり、JCDAは「人の内的成長」、「成長開発」を支援することを目指しています。
(まとめ)2団体の目指す方向性
・キャリ協・・・相談者の「自分らしさ」の追求と、「問題解決」の支援
・JCDA・・・「人の内的成長」、「成長開発」を支援
となります。
キャリ協とJCDAの試験内容の違いは?

試験内容は両団体で異なります。
キャリアコンサルタントの資格試験について
キャリアコンサルタントの資格試験は大きく2つに分かれます。
- 学科試験
- 実技試験(論述+面接)
「学科試験」は両団体同じです。
「実技試験」が両団体、異なります。

既報の通り、実技試験は「論述試験」と「面接試験」に分かれますので、違いを解説します。
論述試験
キャリアコンサルティング協議会
クライエントとキャリアコンサルタントの逐語が1パターンあります。
その逐語を読んで4つの問題に対し、記述します。

特徴は、逐語のキャリアコンサルタントの欄が空白になっており、その空欄をどのように応答するのかを記述します。
日本キャリア開発
クライエントとキャリアコンサルタントの逐語があり、その後の対応が2パターンに分かれています。
2パターンのうち、1パターンはキャリアコンサルタントの発言が不適切なものになっています。

問題は4問あり、5つの指定語句を使用して解答文を作成します。
面接試験
- CC協議会・・・①態度・②展開・③自己評価
- JCDA・・・①主訴・問題把握/②具体的展開/③傾聴
また、実技試験の面接試験が終わると、口頭試問に移りますが、そこで聞かれる内容も異なります。
口頭試問
- CC協議会・・・①出来たこと・出来なかったこと、②主訴・見立て、③今後の展開
- JCDA・・・①出来たこと・出来なかったこと、②主訴・見立て、③今後の展開、④将来展望(資格をどのように活かすのか)

下記に、2つの団体の過去問題のリンクを添付します。チェックしてみて下さい。
過去問はこちら(公式サイト)
両団体の合格率の違いは?

合格率は両団体、ほぼ変わらない水準になってきています。
それでは、2つの団体の合格率を見ていきましょう。
第1回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 74.20% | 81% |
実技 | 51.50% | 71.60% |
同時受験 | 37.20% | 59.10% |
第2回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 74.80% | 77.20% |
実技 | 59.40% | 74.30% |
同時受験 | 不明 | 不明 |
第3回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 63.3.% | 66.10% |
実技 | 61.90% | 65.70% |
同時受験 | 不明 | 不明 |
第4回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 19.70% | 23.50% |
実技 | 63.70% | 75.40% |
同時受験 | 17.10% | 24.50% |
第5回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 51.40% | 48.50% |
実技 | 65.70% | 72.10% |
同時受験 | 43.30% | 42.90% |
第6回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 61.50% | 64.20% |
実技 | 66.40% | 76% |
同時受験 | 50.90% | 56.70% |
第7回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 54.80% | 53.60% |
実技 | 74.60% | 70% |
同時受験 | 52.40% | 49.30% |
第8回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 59.90% | 66.50% |
実技 | 71.90% | 67.50% |
同時受験 | 53.60% | 54.90% |
第9回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 32.10% | 28.80% |
実技 | 67.90% | 67.80% |
同時受験 | 34.60% | 26.20% |
第10回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 62.90% | 65.40% |
実技 | 65.70% | 73.30% |
同時受験 | 53.30% | 55.90% |
第11回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 62.70% | 62.50% |
実技 | 74.10% | 75.30% |
同時受験 | 58.30% | 56.40% |
第12回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 75.50% | 75.50% |
実技 | 68.70% | 62.40% |
同時受験 | 60.30% | 56.70% |
第13回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 70.40% | 71.70% |
実技 | 65.40% | 58.00% |
同時受験 | 58.10% | 50.60% |
第14回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 69.10% | 65.10% |
実技 | 65.30% | 66.60% |
同時受験 | 55.80% | 54.80% |
第15回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 74.70% | 75.30% |
実技 | 64.30% | 61.70% |
同時受験 | 57.00% | 53.50% |
第16回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 63.90% | 65.30% |
実技 | 63.60% | 59.40% |
同時受験 | 52.20% | 48.40% |
第17回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 58.00% | 55.90% |
実技 | 59.40% | 57.00% |
同時受験 | 46.50% | 40.70% |
第18回 | JCDA | CC協議会 |
学科 | 79.00% | 82.60% |
実技 | 57.00% | 68.00% |
同時受験 | 54.60% | 64.00% |

第4回と第9回を除き、同時受験で約40~50%の合格率となっております。
40~50%の合格率であれば、そんなに難しくないじゃん・・・
と思った方がいると思います。

・・・が、しかし、よく考えてみて下さい。
受験する方の大半は、就労支援の経験者や人の役に立ちたいという志の高い方、元々コミュニケーション能力の高い方が多いのです。
そのような方が多い中での、40~50%という合格率は、数字に表れない「難しさ」があると言えるでしょう。
難易度については、下記のブログ記事にまとめています。
気になる方は是非ご覧ください。
結論、どちらの団体で受験したら良い?

冒頭に書いた、「目指す方向性に共感できる」で受験団体を決めることもありです。
- キャリ協・・・相談者の気持ちや行動の変化につなげて行きたい方
- JCDA・・・相談者の気持ちにじっくりと寄り添いたい方

基本的には、養成講座が対応している団体で決めることをおすすめします。
・日本マンパワーなら、JCDA。
・それ以外は、キャリ協。
ちなみに私は、「キャリ協」で受験しました。
正直、私の場合は地方だったのでJCDAの養成講座がなかったこともあります・・・
養成講座は「ヒューマンアカデミー」をおすすめします。
ヒューマンアカデミーは無料のWEBオンライン説明会があります。
忙しい方にもおすすめです。

無料のWEB説明会、資料請求
ヒューマンアカデミー公式サイトをみる参考になれば幸いです。
キャリアコンサルタントを合格するためのスケジュールは?
私は、キャリアコンサルティング協議会で受験しました。
私が実際に受験し、オールA評価で一発合格した際のスケジュールを記載します。
日付 | 実施したこと、考えていたこと |
2018年12月 | 養成講習説明会に参加 |
2019年2月 | キャリアコンサルタント養成講習 申込み |
2019年4月 | キャリアコンサルタント養成講習 開講 |
2019年7月 | キャリアコンサルタント養成講習 閉講 |
2019年8月~9月 | YouTubeなどでロールプレイの勉強、過去問勉強 |
2019年10月 | 学科、論述対策、実技対策を1カ月で詰め込む |
2019年11月3日 | 学科・論述試験 |
2019年11月10日 | 実技面接試験 |
2019年12月13日 | 合格発表(一発合格) |
2019年12月16日 | 試験結果 到着(オールA評価) |
2019年12月19日 | キャリアコンサルタントに登録申請&書類送付 |
2020年1月9日 | メールで登録審査完了の通知&即日、登録手数料支払い |

養成講座を除き、実際に資格取得のために真剣に勉強した期間は2019年8月~10月の3か月間。
下記のブログは、この3か月間に何をやっていたのかを具体的に書いています。
参考になると思いますので、是非ご覧ください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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